リスクを避けすぎると人間としてつまらなくなる
色々やっているのに薄っぺらい自分
就活を終えたくらいの頃、急に自分の薄っぺらさが気になって仕方が無くなった時期がありました。
私の「大学時代に頑張ったこと」は主に3つにわけられます。
1つ目はもちろん学業です。私はそこそこ勤勉な経済学部生で、GPA(成績)は3.80~4.15(最大4.30)をコンスタントにマークしていました。
2つ目はサークルです。私は100人規模のまちづくりサークルに所属しており、そこで幹部を務めていました。市のまちづくり協議会に唯一の学生委員として呼ばれていたこともあります。
3つ目はインターンです。私は大学1年次からソフトウェアエンジニアとしてベンチャー企業でインターンをしており、長期・短期あわせて5社でのインターンを経験してきました。内定をいただいたのもソフトウェアエンジニアとしてでした。
いずれも自分なりに真面目にやってきたつもりです。それぞれで話せることもそれなりにあります。
しかし、はっきり言ってどれも大成していない。
アカデミックな力があるのかと言われたらそうではないし、まちづくりへの造詣が深いわけではないし、エンジニアとしてはそもそもコンピューターサイエンスの基礎が欠けています。自分自身で、すごく中途半端だという感じがします。
いろいろやっているのに、中身が大して詰まってない。そんな自分の薄っぺらさが気になって仕方がなかったのです。
何がいけなかったんだろうかと、考えました。要因は2つあると結論しました。
1つ目は、リソースの分散です。キャパシティの割に手を出したものが多く、それぞれに費やすリソースが少なかったので、どれも大きな成果を得られなかった。
2つ目は、長期視点の欠落です。かけるリソースが少なかったゆえに、いつも短期的な成果を求めるその場しのぎの対応をしていた。学業ならテスト・レポートのための勉強、インターンなら業務に対応するための学習などです。だから長期的には大きな成果が出なかった。
リスクを取らないことのリスク
この反省をひとりの友人に話してみました。彼もどちらかといえば器用貧乏に悩むタイプなので共感が得られると思いました。
私の話を聞いて、彼はこう言いました。
「でもさ、リソースの分散はリスクヘッジの基本じゃない?」
「たしかに」と思いました。私も大学1年生のとき、そのように考えていました。
学業だけやっていても、つまらない人間になるリスクがあると思って、サークルに精を出しました。
属性が近い大学生の中だけであれこれやっていても、つまらない人間になるリスクがあると思って、インターンをはじめました。ソフトウェアエンジニアを選んだのも、大学が文系だったので「異なる」ことをしていたいと思ったのが理由の1つです。
しかし、結果として得られた感覚は逆でした。
いろいろやっていてリソースが分散しているから、それぞれで大した成果が出ない。
結果として、これといって褒められたものがない、つまらない人間になる。少なくとも自分自身ではそういった感覚が拭えない。
リスクを避けすぎて、人間としてつまらなくなったように思えました。
この反省から、もしも「おもしろい成果を出せる人」になりたかったら、リソースの全振り、つまり「いまはここに懸ける」というリスクのとり方をしないといけないのかなと思っています。
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